中国輸入ビジネスは、低コストで高利益が見込める一方で、扱う商品によっては大きなリスクを伴うこともあります。とくに初心者が陥りやすいのが、「仕入れやすいから」「安いから」と安易に選んだ商品が、実は販売禁止だったり、トラブルの原因になったりするケースです。ここでは、失敗しやすい商品や避けるべきジャンルを詳しく紹介し、その理由や対策についても解説します。

1. 法規制のある商品

日本国内では、販売にあたり各種の法律や規制が設けられている商品があります。中国では自由に販売されていても、日本で販売するには認可や届出が必要なものが多く、知らずに仕入れてしまうと、販売停止や罰則の対象となります。

■ 電化製品(PSEマーク)

電気を使う製品、特にコンセントに接続する機器には「PSEマーク」が必要です。たとえば加湿器、ヒーター、電気ケトルなどは対象となります。無認証の商品を販売すると法律違反になるため、仕入れ前に必ず確認が必要です。

■ 美容・医療関連(薬機法)

まつげ美容液、シェーバー、美顔器など人体に影響を与える製品は薬機法の対象になります。認可や成分の届出をしないまま販売するのは極めてリスクが高く、アカウント停止になる事例も多く見られます。

■ 食品・健康食品

サプリメントやお菓子、飲料なども、日本国内での販売には厚生労働省の認可が必要です。輸入の際には成分表示や原材料証明が求められ、個人レベルでは手続きが煩雑です。


2. 知的財産に関わる商品

非常に多いのが、商標権や著作権を侵害する可能性のある商品です。中国では著作権意識が低く、キャラクターやブランドロゴの入った模倣品が大量に流通しています。

■ コピー商品

人気ブランドのロゴ入りTシャツ、バッグ、スニーカーなどのコピー品は論外です。Amazonやメルカリでは、これらを販売すると一発でアカウントが停止される恐れがあります。商標侵害として訴えられるケースもあり、絶対に手を出してはいけません。

■ キャラクターグッズ

ディズニー、ポケモン、アニメなどのキャラクターを使用した商品も、ライセンス契約を結んでいない限り違法です。特にぬいぐるみやキーホルダー、文房具類は要注意です。


3. 壊れやすい・サイズが不確かな商品

物理的に破損しやすい商品や、サイズ表記が曖昧な商品もトラブルの原因になります。

■ ガラス製品・陶器

輸送中に割れやすく、返品や交換の手間がかかります。クレームが発生しやすいジャンルのひとつです。

■ アパレル・靴

中国と日本ではサイズ表記が異なる場合が多く、「思ったより小さい・大きい」といったクレームにつながりやすいです。また、色味が写真と異なることもあるため、品質管理が難しいジャンルです。


4. 利益が取りにくい・競合が多すぎる商品

いくら需要があっても、競合が多すぎたり価格競争が激しすぎたりする商品は利益が出しにくく、初心者が参入するには不向きです。

■ スマホケース、USBケーブル

誰でも仕入れられる商品で価格差が出にくく、利益率が非常に低いジャンルです。販売価格を少しでも上げようとすると、すぐにライバルが値下げしてくるため、消耗戦になりがちです。

■ 一般的な日用品

スポンジや歯ブラシなどのありふれた商品は、すでに大手が独占していることが多く、ブランド力やレビュー数で勝てません。価格で勝負しようとしても、薄利多売になってしまいます。


5. 避けるべき商品を選ばないためのチェックリスト

失敗商品を選ばないためには、以下のようなチェックポイントを仕入れ前に確認しておくと安心です。

  • 日本での販売に規制はあるか?(PSE・薬機法など)
  • ブランド名やキャラクターは含まれていないか?
  • サイズ・色味にばらつきはないか?
  • 破損・故障しやすい素材ではないか?
  • ライバル商品が多数出回っていないか?
  • 最低でも30%以上の利益が取れるか?

まとめ

中国輸入ビジネスは、仕入れ商品さえ間違えなければ非常に魅力的なビジネスモデルです。しかし、知識不足のまま飛びついてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクがあります。とくに初心者のうちは「失敗しない商品を選ぶ」ことを最優先にし、扱いやすく、法規制に触れない商品からスタートするのがおすすめです。

リスクを正しく知り、回避策をとったうえで挑戦すれば、中国輸入はあなたの副業・本業として大きな武器になります。