中国輸入ビジネスにおいて、商品の仕入れ価格は人民元(CNY)や米ドル(USD)建てであることが多く、国内での販売価格は日本円(JPY)で設定されます。ここで重要になるのが「為替レート」の影響です。

同じ商品を同じ価格で仕入れても、為替の変動によって実際のコストが変わるため、利益に大きな差が生じます。本記事では、為替の基本から、変動がビジネスに与える影響、そしてリスクを抑える方法まで詳しく解説します。

1. 為替レートとは?

為替レートとは、異なる通貨同士の交換比率を指します。たとえば、1米ドル=150円という為替レートであれば、1ドルの商品を購入するには日本円で150円が必要となります。

中国の仕入れサイトで使われる人民元(CNY)と日本円(JPY)の為替レートも日々変動しており、円安になれば同じ価格の商品でも円換算で高くなります。

2. 円安・円高がもたらす影響

円安時の影響(1元=18円 → 20円)

円安になると、1元あたりの日本円支払い額が増えるため、輸入コストが上がります。たとえば、同じ20元の商品を仕入れる場合:

  • 為替18円:360円
  • 為替20円:400円

この場合、同じ商品を仕入れても40円のコスト増となり、販売価格を変えなければ利益はその分減少します。

円高時の影響(1元=20円 → 18円)

逆に円高になれば、同じ外国通貨でも少ない日本円で仕入れが可能になります。利益率が上がり、価格競争力を持たせることもできます。

3. 為替変動がもたらす実務上の課題

利益率の安定性が損なわれる

一定期間ごとに仕入れを行っている場合、毎回の為替レートが異なることで、商品ごとの利益率が安定しません。特に小売価格が固定されているプラットフォーム(Amazon、楽天など)では不利になります。

価格変更のタイミングに迷う

為替が急変した際、すぐに販売価格を変更するのは難しく、利益を削って販売を継続するか、一時的に出品を停止するかの判断が迫られます。

請求・決済のタイムラグ

仕入れ注文を出した時点と、実際に決済される時点でレートが変動することで、予想よりもコストが高くなることがあります。

4. 為替変動リスクを抑える方法

少額・高回転で運用する

仕入れを小ロットに分け、高頻度で回転させることで、為替の大きな変動リスクを回避できます。為替が安定しているタイミングでの集中仕入れも有効です。

利益率に為替変動幅を含めておく

利益率をあらかじめ10〜15%程度確保し、多少のレート変動には耐えられるように設計しましょう。為替が大きく動いた時だけ価格を調整するようにすれば、安定性も高まります。

円建て支払いが可能な代行業者を使う

人民元での支払いではなく、日本円で支払いが完結する代行業者を選ぶことで、為替の変動をある程度抑えることができます。為替リスクを業者側が吸収してくれるケースもあります。

為替チェックを習慣化する

毎日の為替レートをチェックする癖をつけましょう。YahooファイナンスやGoogleで「人民元 為替」などと検索すれば、最新のレートがすぐに確認できます。

5. 長期的な視点で為替と付き合う

為替は短期的に一喜一憂するものではなく、長期的なトレンドとして考えることが重要です。急激な円安や円高は対策が難しいですが、月単位・四半期単位で安定して利益が出ているかどうかを把握し、定期的に仕入れ価格と販売価格の見直しを行いましょう。

まとめ

中国輸入において、為替レートの変動は見逃せないコスト要因です。円安が続けば仕入れコストが増え、利益が圧迫されます。一方で、円高局面では大きな利益チャンスにもなります。

だからこそ、日々のレート変動に敏感になり、仕入れタイミング・価格設定・代行業者の選定など、戦略的に判断することが求められます。為替に強くなることは、輸入ビジネスを長く安定して続けるための重要なスキルです。