中国からの輸入ビジネスを始めると、避けて通れないのが「輸送手段の選択」です。特に初めての方は、「航空便と船便のどちらが得なのか?」「どう使い分ければよいのか?」と悩む方も多いはずです。

この記事では、航空便と船便それぞれの特徴、メリット・デメリット、そして目的に応じた選び方をわかりやすく解説します。

1. 輸送手段の基本を理解しよう

中国から商品を日本に輸送する際、主に以下の2つの方法があります:

  • 航空便:飛行機を使って数日で届ける高速輸送
  • 船便:コンテナ船を使って数週間かけて届ける低コスト輸送

どちらもメリット・デメリットがあるため、「早さ」か「安さ」か、ビジネスの目的に合わせて選択する必要があります。

2. 航空便の特徴とメリット・デメリット

メリット:

  • 圧倒的な速さ:中国から日本まで2〜5日で到着
  • 小ロットに最適:少量・軽量な商品に適している
  • 在庫回転率を上げられる:テスト販売などに向いている

デメリット:

  • 輸送コストが高い:重量や容積に応じて価格が跳ね上がる
  • リチウム電池など制限商品が多い:航空法により制限対象がある

航空便は「早く届けたい」「テスト販売で小ロットだけ欲しい」「イベントやキャンペーンに間に合わせたい」といった場合に適しています。

3. 船便の特徴とメリット・デメリット

メリット:

  • 輸送コストが安い:大量輸送に適しており単価が低い
  • 重量物も対応可:家具や金属製品など重い商品に向いている
  • 環境負荷が低い:SDGs観点で採用される企業も

デメリット:

  • 時間がかかる:中国から日本まで10〜30日が目安
  • 細かな配送状況が把握しづらい:航空便ほど追跡が精密でない

船便は「在庫補充で納期に余裕がある」「大量に仕入れて利益率を高めたい」「季節商品など先回りの仕入れをしたい」といった場合に向いています。

4. 航空便と船便のコスト比較(参考)

※あくまで一例であり、実際のコストは商品や時期によって異なります。

輸送手段重さ(5kg)コスト日数
航空便5kg約6,000〜10,000円2〜5日
船便5kg約1,500〜3,000円10〜30日

このように、スピード重視なら航空便、コスト重視なら船便という明確な違いがあります。

5. 輸送手段の選び方:目的別ガイド

初回テスト仕入れ:

航空便でスピーディに市場の反応を確認

安定的な在庫補充:

船便で大量仕入れ&コストダウン

季節商品・イベント商品:

早めに船便、直前補充は航空便のハイブリッド

割れ物・高価な精密機器:

配送リスクを考慮し、保険のある航空便が安心

6. 航空便と船便の併用も有効

上級者の中には、「同じ商品を一部は航空便で先に、日本到着分は船便であとから」といった併用戦略を取る方もいます。先に少量を市場に出して反応を見てから、大量仕入れで本格販売に移るといった柔軟な対応が可能です。

まとめ

航空便と船便には、それぞれ明確なメリットとデメリットがあります。「早く売りたい」「在庫を切らしたくない」「利益を確保したい」など、自分のビジネスの目的や状況に応じて使い分けることが成功のカギです。

無理にどちらかに絞るのではなく、状況に応じて選び、必要であれば両方を活用する柔軟な判断力が、安定した輸入ビジネスの構築につながります。